リゾート型遊園地「浜名湖パルパル」(浜松市西区舘山寺町、TEL 053-487-2121)で12月19日・20日の2日間、コスプレイベント「コスプレフロンティア」が開催された。
90年代から東京など首都圏を中心にコスプレイベントが行われており、当時の後楽園ゆうえんちや現在は閉園されたとしまえんなど、徐々に遊園地でもコスプレイベントが開催されるようになった。そんな中、子どもの頃から慣れ親しんだ同遊園地でイベントができないかと副責任者の三井千晃さんたちが考え、話を持ち込み、2004(平成16)年に正式に同所でのイベントを開始。毎年、年2回イベントを開催してきたが、今年は新型コロナウイルスの影響を受け、春と秋の開催が中止。同様に、浜松城や新居の関所などで行われるはずだったイベントも中止になった。そんな中、同遊園地と相談し、新型コロナウイルスは拡大傾向にあるものの、屋外であることや徹底した感染対策を施した上で開催に踏み切った。
当初は、地方でしかも遊園地という場所での開催は珍しく、多いときは1日で400人ほどのコスプレイヤーが集まった。その後、コスプレのイベントが増えてきたことや、撮影会やロケなども行われるようになり、分散化が進み、参加者が100人ほどのこともあった。今年は新型コロナウイルスの影響で、全国的にイベントが中止になっていることもあってか、今回初めて同イベントに参加するという人も多く、2日間で約300人のコスプレイヤーが参加。鬼滅の刃の人気が高く、約3分の1の人が鬼滅の刃のコスプレで参加。遊園地は子どもたちが多いことから、約3分の1の人が仮面ライダーやプリキュアなどヒーローもののコスプレで参加。残りはアニメやゲームのキャラクターで参加していた。
愛知県からきた、みことさんとしゅうさんはそれぞれ「鬼滅の刃」の丹次郎と煉獄のコスプレで参加。「すてきなコスプレイヤーさんが多く満足している。映画も人気で煉獄が人気なのが分かる」と話した。旅行を兼ねて東京から来た、ゆきさん夫婦はバットマンとバットウーマンのコスプレで参加。「なりきれるのが楽しい。好きでやっているが、みんなに楽しんでもらえるのも醍醐味」と話した。遊園地に遊びにきていた、静岡市の小林さんご家族は、子どもたちが好きな鬼滅の刃のコスプレイヤーと一緒に写真を撮り「知らずに来たらちょうどイベントをやっていた。クオリティーが高くとても似ている」と笑顔を見せた。
「コロナ禍ではあるけれど、できる範囲で今後もイベントをやっていきたい。コスプレが初めての人も大歓迎なので、ぜひ参加してほしい」と三井さん。「今後、浜松の名所でコスプレイベントを行うこともあるので、町おこしの一環になれば」とも。同遊園地を運営する遠鉄観光開発、営業推進部の嶋田将人さんは「来場者がコスプレイヤーと一緒に写真を撮ったりして、触れ合いながらお互いに楽しんでいると思う。今後も継続してやっていければ」と話した。