ファッションビル「アーサービル」(浜松市中区神明町、TEL 053-454-3990)が11月6日、リニューアルオープンした。
北欧をイメージした女性らしい雰囲気の「ihme tytto」
1965(昭和40)年創業のアパレル会社「Arthur(アーサー)」(中区神明町)が運営する同ビル。同社によると、2000年代の最盛期には浜松の中心市街地に12店舗を展開していたが、現在は4店舗を運営しているという。
街中テナントの有効活用を促進する浜松市の事業「企業版リノベーションスクール」に参加したという同社では、倉庫として使っていた本店の空きスペースを店舗に改装して有効活用することで、街中の活性化につながると考えた。併せて、街中に点在する同社の3店舗を1つのビルに集結することで、来店客が店舗を行き来し、相乗効果が生まれると見込み、ファッションビルとしてオープンした。
店舗面積約55坪のビルの中に3店舗が並ぶ。「men's castle arthur(メンズキャッスルアーサー)」は、創業依頼続くメンズセレクトショップで、イタリアブランドを中心にインポートのトラディショナルな商品を扱う。創業当時のまま残す内装は、職人が木材を使い仕上げたデザインで、ヨーロッパ調のクラシカルな落ち着いた空間。イタリアブランド「LARDINI(ラルディーニ)」の「スーツ」(13万円~)は、ジャケットの袖周りが細くスタイリッシュなデザインで、肩パッドや裏地がなく、軽い着心地が特徴。細部までこだわるニーズに対応できる「オーダースーツ」(7万5,900円~)は、エレガントで色気のあるスーツスタイルを提案。日本やイタリア製の生地から選び、体の隅々まで採寸するため、1時間ほどかかるという。「オーダーシューズ」 (7万9,200円~)は、個々の足にフィットするように足型をとるため、レザーシューズだがスニーカー感覚で履くことができるという。
中区肴町から移転リニューアルした「ihme tytto」(イヒメテュット)は、北欧をイメージしたブランド「ミナペルホネン」をメインに扱うレディースのセレクトショップ。一部の商品は、アパレル業界の課題である、洋服の売れ残り問題を解決するため、店頭のサンプルから予約購入する新しい販売方法を導入する。「ミネペルホネン」の洋服は、タンバリンをモチーフに刺しゅうした「ダウンブルゾン」(11万5,500円)や、花柄のオリジナルテキスタイルのバッグ「ライババッグ」(3万800円)などをそろえる。
同じく中区肴町から移転した「IL BISONTE(イルビゾンテ)浜松店」は、イタリアの革製品ブランド。男女問わず幅広い年齢層に受け入れられるシンプルなデザインで、良質な牛革を使うため経年変化を楽しみながら長く使うことができるという。オイルを使い丁寧に磨き上げたスムースレザーを使う「フラップボタンの長財布」(4万6,200円)は、高級感のある光沢が特徴。このほか、ざらざらとした手触りでレザーの質感を確かめられる素材を使い、星柄をあしらった「ショルダーバッグ」(3万3,000円)など、500点をそろえる。
新型コロナウイルス対策として、来店時には手指消毒とマスク着用を求めるほか、スタッフには、出勤前の検温、マスク着用、手指消毒を義務づける。
今後は屋上に多目的エリアを設営し、近隣店舗とのコラボイベントも予定している。広報担当者の平井洋祐さんは「店ごとに単体で運営するのでなく、近隣の店舗と協力しながら街中活性化につなげていきたい。街中に出店する人が増え、魅力的な街になればうれしい」と話す。
「men's castle arthur」「IL BISONTE」の営業時間は11時~20時。「ihme tytto」の営業時間は12時~20時。火曜・水曜定休。