日本で最初のスッポン養殖場が洋風スープ-身近な商品で幅広いターゲット狙う

新商品をPRする服部さん

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 浜松・舞阪でスッポンの養殖を行う「服部中村養鼈(べつ)場」(浜松市西区舞阪町)が12月10日、スッポンスープをベースに使った新商品「すっぽんクリームスープ」と「すっぽんスープカレー」を発売した。

「すっぽんクリームスープ」と「すっぽんスープカレー」

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 同社は1881(明治14)年に東京の深川で川魚商として創業。川魚商を営みながら、スッポンの養殖研究を行っている中、深川によく似た気候でありながらより温暖な土地である「浜名湖」に着目。1900(明治33)年に浜名郡舞阪村(現西区舞阪町)に養殖池を造り、ウナギとスッポンの養殖事業を日本で初めて開始した。その後、1968(昭和43)年にスッポンの養殖を専業化し現在に至っている。

 スッポンの飼育方法にこだわる同社。自然環境に合わせた飼育方法の「露地(ろじ)飼育」を採用し、3~4年の飼育期間を経て出荷する。「冬に温水を使うことで冬眠させず、1~2年で飼育されるスッポンに比べ深いうま味が出るのが特徴」と取締役の服部真久(まさひさ)さん。長い時間をかけ飼育された同社のスッポンは市内だけでなく、京都や東京の料亭などからも信頼を得ているという。

 「スッポンは多くの人に知られているが、食べたことがある人は少ない食材」と服部さん。今回、より多くの人にスッポンを知ってほしいという思いから、身近な食べ物である「カレー」「クリームスープ」といった新商品を開発した。 

 今回の商品に先駆け、昨年4月には既存商品に比べ2~3倍のスッポンが使われている「壽寶(じゅほう) 和風仕立てすっぽんスープ」(1,200円)を販売。今回この和風スープをベースに商品を開発した。「すっぽんクリームスープ」(1,000円)は、すっぽんスープにクリームを入れるというシンプルな作り方をすることで、スッポンの味わいを強調しつつもまろやかな味わいを実現したという。「すっぽんスープカレー」(680円)は、すっぽんスープとチキンスープ、カツオと昆布の和風スープを合わせスパイスで味付けすることで、「大人も楽しめる奥深い味わいを実現した」(以上、全て税別)。

 「スッポンは知っているけど食べたことが無いという人が多いのが実情。当商品でスッポンが身近になり、興味を持ってもらえれば」と服部さん。「市内の人たちに、スッポンが浜松の特産品であることをアピールしたい」とも。

 内容量は180グラム。遠鉄百貨店、同社ホームページで扱う。

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