浜松・天竜で300年以上の歴史「二俣まつり」 13台の屋台が町内を豪快に駆け巡る

町内に繰り出す屋台

町内に繰り出す屋台

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 浜松市天竜区の二俣町で8月22日・23日、「二俣まつり」が行われた。

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 最古の記録は1681(天和元)年に遡(さかのぼ)る同祭り。1872(明治5)年ごろに屋台の引き回しが始まり、1955(昭和30)年に若連と呼ばれる町ごとの組が14組参加する祭りとなった。例年、祭り当日は、みこしの渡御(とぎょ)と14組それぞれの屋台引き回しが行われる。今年は、例年と同規模の2000人が屋台の引き回しに参加。23日は雨天にもかかわらず、参加した13組の屋台が各町内を豪快に駆け巡った。

 各町の屋台では、横笛や太鼓のおはやしはじめ、屋根に乗った若連が激しくちょうちんを振り回すなど、引き回しを華やかに演出。各町の法被(はっぴ)に身を包んだ町民が引き手となり、子どもから大人までの幅広い世代が、町内全体に屋台を引いて回った。正面に進めた屋台を止め、「戻せー、戻せー」の掛け声を掛けながら、屋台を後ろ向きに一気に引き戻す、同祭り特有の屋台の引き方が見物客の目を引いた。

 今年の同祭りを取り仕切る城南連に参加した男性は「とにかく子どもたちが楽しめるような祭りにしたい。二俣まつりは歴史がある祭りのため、子どもたちに同じように伝えることでこの歴史をつないでほしい」と思いを語る。

 祭りの10日前くらいからは、子どもが太鼓の練習をするという。「その音を聞くと、あと10日で祭りだ、というワクワクした気持ちになり、当日はうれしくて仕方がない」と話すのは町内で書店を営む鈴木敦子さん。天竜区内の祭りの映像を撮り続けている森下薫さんは「二俣をはじめとする天竜地域の屋台は重要な文化。この文化をアピールすれば天竜がもっと盛り上がると思う」と話すなど、多くの来場者が駆け付け盛り上がりを見せた。

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