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浜松・新川モールにコーヒースタンド 地元コーヒーそろえ街の憩い目指す

「多くの人に親しまれる店を目指す」と話す「BON COFFEE」店長の藤森靖さん

「多くの人に親しまれる店を目指す」と話す「BON COFFEE」店長の藤森靖さん

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 コーヒースタンド「BON COFFEE(ボンコーヒー)」が6月10日、「新川モール」(浜松市中区田町)内にオープンした。

地元焙煎所から仕入れた豆を使ったコーヒー

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 同店を運営するのは、浜松の街づくり事業を行う会社「HACK(ハック)」(中区)。同社は、2022年4月に浜松市から遠州鉄道「第一通り駅」高架下の「新川モール」の指定管理を受託。社長の高林健太さんは、浜松の街なかにゆっくりと過ごせる屋外空間が少ないことから「公園のようにホッとできる場所」をコンセプトに同所の運営を始めた。ベンチや植栽を置きWi-Fi環境も整えたが、より立ち寄りやすい場所にしたいと、ドリンクをテイクアウトできる同店のオープンを決めた。高林さんは「毎日オープンする店があることで、人の交流が生まれ、駅前の安全性向上にもつながる。街なかを訪れる人の憩いの場になってほしい」と話す。

 店舗面積は約2坪。同所に設置するものは「移動できること」が条件のため、「ヤマハ発動機」と協力し電動自転車でけん引できる建物に仕上げた。コロナ禍以降、外へ出てつながりを求めている人が多いと考えた高林さん。誰もが気軽に参加し楽しめる「盆踊り」のような空間を提供したいと「ボンコーヒー」と名付けた。店舗デザインは、建築デザイナーの松本憲さんが担当し、コーヒースタンドだけではなく、イベント時には「やぐら」として活用できるように仕上げた。ロゴと外観デザインはイラストレーター「chidoripen(チドリペン)」さんが、遠くからでも目立つよう明るい色や大きな柄を施した。

 ドリンクメニューのみを常時約10種類用意する。コーヒーは地元焙煎(ばいせん)所を中心に全国から仕入れた豆をハンドドリップでいれる。毎日通る人も楽しめるようにと、数カ月に一度コーヒーの種類を替える。「地元の人や観光客に浜松にある焙煎所を紹介したいので、メインのコーヒーは常に地元から仕入れた豆を使う」と高林さん。「タタズミコーヒー」(中区)の「中煎(い)り」、「Adictos Coffee(アディクトス コーヒー)」(中区)の「カフェインレス」(以上500円)などを用意する。このほか、フランスのシロップメーカー「1883メゾンルータン」のフルーツシロップを使ったソーダ3種類などをそろえる。

 店長の藤森靖さんは「店に立っていると、この場所を憩いの場にする人が見られてうれしい。今後も多くの人に親しまれる店を目指す」と話す。

 オープン日には、キッチンカーや音楽を楽しめるイベントを開催。店舗を通りの中央に移動し、コーヒー販売に加え「やぐら」として使い盆踊りを行った。「昔実際にこの場所で盆踊りが行われていたと地元の人が教えてくれた。当日は老若男女問わず楽しむ人がいて、自分たちが目指す空間がつくれた」と高林さん。「街なかに新しい店も増えているので、この場所が街を散策するきっかけになれたら」とも。

 営業時間は、平日=8時15分~20時、土曜=10時30分~20時、日曜=10時30分~15時。

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