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浜松でうなぎの白焼きをイメージした煎餅-新しい浜名湖土産目指す

うなぎの白焼きをイメージした「うなぎの浜名湖せんべい」

うなぎの白焼きをイメージした「うなぎの浜名湖せんべい」

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 浜松・三ヶ日に本店を構える老舗和菓子店「入河屋」(浜松市北区三ヶ日、TEL 053-525-0902)が1月13日、うなぎの白焼きをイメージしたせんべい「うなぎの浜名湖せんべい」を発売した。

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 地域の特産品ながら、稚魚の不漁が続き昨年は絶滅危惧種の指定を受けたウナギ。五代目の松嵜善治郎さんは3年ほど前からウナギを使った土産品を作りたいと考えていたが、和菓子のほかケーキなどの洋菓子をメーンで取り扱う同店でウナギを使った商品開発には多くの困難があったという。

 開発の過程で、初代のおかみが手焼きしていた煎餅に注目。東京の展示会に足を運んだり、製造委託できるようなメーカーを当たったりしたが、なかなか思うようにはいかなかった。そこで、松嵜さんが和菓子の修業時代に知り合った実家が煎餅店の知人に相談。協力を取り付けることで商品化にこぎ着けた。

 さまざまな種類がある中、「米」を主役にすることが重要な要素だと考え、米本来の味や香り、食感を最も生かせるものとして米粒煎餅の形式をベースに採用。国産米にウナギを肥料に変えて作った地元の特別栽培米「うなぎ米」をブレンド。さらにウナギの頭部を加水分解によってパウダー化した「うなぎパウダー」を混ぜ込み、油で揚げることでサクサクとした食感を出しているという。「うなぎパウダーはコラーゲンが豊富なので、ぜひ女性にも手にとってほしい」と松嵜さん。

 味付けには、通常ウナギを使った商品と言えばかば焼きをイメージするが、「これまでに無い新しい商品を作りたい」という思いから、あえてかば焼きではなく白焼きをイメージ。愛知県産小麦と、伊豆大島の伝統海塩「海の精」を原料に、「足助仕込蔵」(愛知県豊田市)の木のたるで天然醸造したしょうゆ「三河しろたまり」を使用。さっぱりとした風味に仕上げている。

 今後について、「ほかにも地域の名産品を生かした煎餅を開発したい」と松嵜さん。「この煎餅が新しい浜名湖土産として地域活性化の役に立てればうれしい」と話す。

 価格は888円。本店の営業時間は8時~19時30分。商品は入河屋全店とオンラインショップで販売する。

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