浜松・天竜浜名湖鉄道(天浜線)の新型車両「THG100形」が4月1日、定期運行を開始した。
同社は従来、液体式気動車(ディーゼル車)を運用してきた。部品の廃盤化や製造中止が相次ぎ、保守に課題を抱える中で、次世代車両として川崎車両が開発した新型車両の導入を決めた。車両価格は3億7,400万円。新型車両の導入は25年ぶり。今回は全15両のうち1両を新型とし、今後は毎年1両ずつ更新を進める。
「THG100形」は、ディーゼルエンジンで発電機を動かし、その電力でモーターを駆動する電気式気動車。鉄道インフラの維持と環境負荷低減の両立を目的に開発された。将来的には蓄電池の搭載によるカーボンニュートラル対応も視野に入れる。
車内は制振性が高まり、静粛性も向上した。座席数は従来の42席から33席に減らし、通路幅を広げ、混雑時の乗降のしやすさにも配慮。4人掛けボックス席に加え、2人用の対面シートを導入し、利用シーンに応じた配置とした。
デザインでは、沿線の風景に調和させつつ、新しさが伝わる外観を目指した。基調色は、コーポレートカラーのオレンジとグリーン、ブルー。オレンジはミカンや夕日を、グリーンは山や茶畑を、ブルーは天竜川と浜名湖の水面を、それぞれ表現する。
「利用者からは『車内が明るい』『デザインが格好いい』『乗り心地が良い』といった声が寄せられている」と同社営業課の渥美敏和さん。「将来を見据えて導入した車両。多くの人に利用してもらい、天浜線のファンを増やしたい。地域の魅力発信にもつなげたい」と話す。
現在、車両デザインを採り入れたトートバッグやアクリルキーホルダー、ミニタオルなどの関連グッズを販売している。
運行ダイヤは同社ホームページで公開する。