浜松の老舗和菓子店が消費者参加型商品開発-100人アンケートで改良も

三ヶ日ミカン味(左)と木イチゴ味(右)の「彩雪」

三ヶ日ミカン味(左)と木イチゴ味(右)の「彩雪」

  • 0

  •  

 浜松・三ヶ日に本店を構える老舗和菓子店「入河屋」(浜松市北区三ヶ日町、TEL 053-525-0902)が9月15日、消費者参加により開発したスイーツ「彩雪(さゆき)」の販売を始めた。

[広告]

 昨年11月から開発を始めた同商品。市内の犬のしつけ教室「One’s Wan」(中区大平台)の協力で、女性モニター5人を集めて月1度の開発会議を5回にわたって開いた。さらに4月にはネットを通じて試食モニターを募集し、20~40代の女性モニター100人を集めアンケート調査を実施。その結果を基に改良を加えることで商品化にこぎ着けた。

 同店5代目の松嵜善治郎さんは「実際のアンケート結果を見ると、厳しい意見もありとても参考になった。職人としてのプライドもあるので、品質はブレないようにしっかりとした味は保ちつつも、意見を基にうまく味を改良することができた」と振り返る。

 商品はチーズのムースにソースをかけて食べるスイーツ。モニター調査の段階では6種のソースを用意したが、今回の販売は反応が良かった「三ヶ日ミカン」「マンゴー」「木イチゴ」「ビワ」「トマト」の5種類に絞った。「トマトについてはもともと野菜の好き嫌いもあると思うので、大きく意見が割れたが、おいしいと答えてくれた方のコメントは非常に良いものが多く販売に踏み切った」と松嵜さん。今後もフルーツだけでなく野菜も含めた新しいソースの開発を行っていくという。

 「彩雪」の商品名も、モニターの意見を採用したもの。「当店はメーンの商品が和菓子のため、『和』のイメージの名前が非常に良かった」。そのほか「生のフルーツをのせた商品が欲しい」という意見を基に、季節に合わせたフルーツをのせた商品の開発も行い、「彩雪プレミアム」と名付た。第1弾はマスクメロン(630円)で、9月25日から三ヶ日本店で1日10個限定で販売する。

 「本当は『彩雪プレミアム』も同時に販売を始めたかった」と松嵜さん。「しかし、商品を一つひとつ手作りしているため、1日に100個程度を生産するのがやっと。販売が安定してきたら生産力を強化し、多くの方に食べてもらえるようにしていきたい」と意欲を見せる。

 本店の営業時間は8時~19時30分。「彩雪」の価格は360円。

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース