わらび餅専門店「とろり天使のわらびもち 浜松駅前店」(浜松市中区鍛冶町、TEL 053-455-3833)が11月3日、オープンした。
飲食店を多店舗経営する「ONE STEP(ワンステップ)」(静岡市)が運営する。同社は2014(平成26)年に、海鮮と炭火焼きの鶏肉料理を提供する居酒屋チェーン「うお鶏」を立ち上げ、2015(平成27)年に「浜松駅前店」をオープンした。新型コロナ禍で居酒屋業態が厳しい経営環境に置かれ、新しい事業展開を模索。大阪発祥の新スイーツ「生わらびもち」の流行に着目し、同社の直営店として今年9月に静岡市に1号店をオープンした。2号店となる同店は、昼間利用しない「うお鶏 浜松駅前店」の店舗を有効活用し、昼間はわらび餅店、夜間は居酒屋の二毛作営業でオープンにこぎ着けた。
約5坪の居酒屋のエントランスを使い、テークアウト専門で販売する。わらび餅店の営業時間は、鮮やかなターコイズブルーののれんに掛け替えて来店客を迎える。
口の中で溶けるほどにやわらかい食感に仕上げたわらびもちを提供。山菜のワラビの根の部分10キログラムから、70グラムしか取れないという「本わらび粉」を使う。きな粉は風味が際立つように焙煎(ばいせん)温度や時間を調整して作り上げる。
材料の配合や炊き方など、独自の製法でやわらかさを追求した「生わらびもち 和三盆」(600円)は、わらび餅本来の風味も楽しめるように、きな粉は個包装の袋に入れて提供。オプションで黒蜜(50円)を追加できる。とろとろのわらび餅が入るスイーツドリンク「飲むわらびもち」は、コーヒーをベースに作る「黒蜜」と「ミルクティー」(以上650円)、「抹茶」(680円)の3種類を用意。ストローで飲めるほどにやわらかい食感のわらび餅を楽しめる。プリンのような食感のわらび餅の上に、生クリームをのせて仕上げる洋風わらび餅「クリームわらびもち」は、「プレーン」「黒ごま」「ほうじ茶」(以上460円)の3種類をそろえる。冷凍状態で販売し、3、4時間ほど自然解凍した後に食べられる。
新型コロナウイルス対策として、来店時に手指消毒とマスク着用を求める。スタッフは、出勤前の検温、マスク着用、手指消毒を義務化。密を避けるため、一度の入店は2組までに制限する。
コロナ禍の影響で人通りは少ないが、週末には多くの客が訪れているという。今後は同店のオリジナル商品の発売も計画している。店長の下地正樹さんは「浜松初上陸の新スイーツを一度試してもらいたい。わらび餅は、食べるだけでなく、飲むこともできると知ってもらえれば」と話す。
営業時間は11時~17時(売り切れ次第終了)。