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浜松に音楽を楽しむ中華・家庭料理店 インテリアに幻の「周ピアノ」

店舗外観

店舗外観

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 浜松・紺屋町に10月15日、中華・家庭料理店「和音(かずね)」(浜松市中区紺屋町、TEL 053-525-7677)がオープンした。

店主の山田さんと「周ピアノ」

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 店主の山田朱里(あかり)さんは、会社員として働いていたが5年ほど前に飲食業界に飛び込んだ。その際、目の前でお客さんが食事したり会話したりするのを見るうちに、自分もいつか店を持ちたいと思うようになった。

 シングルマザーの山田さんにとって、一番の不安は開店資金だったという。母子家庭などの経済的自立を目的とした貸付制度である「母子父子寡婦(かふ)福祉資金」の貸し付けを受け、開店にこぎ着けた。浜松市では山田さんが初となる。「同じような境遇の人の先駆けになれたらいい」と山田さん。

 店舗面積21坪。カウンター6席とテーブル12席、個室6席、座敷7席の計32席。山田さんは社会人吹奏楽団に約20年在籍しており、店名の「和音」は「食と酒と音を結ぶ和」をコンセプトに付けたという。

インテリアも音楽に関連するものにこだわる。特に目を引くのは、「周(しゅう)ピアノ」。明治から大正時代にかけて横浜・中華街で製造されていたピアノで、現存が確認されているのは19台のみ。同店のオープンに当たり知人から譲り受けたもので、店の中心的なインテリアとなっている。ほかにも店内には、オーボエやサクソホンなどの楽器、音楽をモチーフにした絵などを飾る。その日のおすすめメニューを書く黒板には、山田さん自らオーケストラの絵を描くなど、細部に音楽に関するこだわりを見せる。

 メニューは中華料理とおばんざいをメーンに用意。看板メニューは「フカヒレの姿煮」(100グラム=2,500円)で、「原価を度外視した手頃な価格設定にした」と山田さん。予約せずにその場で注文できる。ほかにも、料理長こだわりのパセリとシソのソースをかけた「牛寿司(すし)3貫 特製パセリだれ」(600円)や三方原の野菜を使用した「日替わりのお惣菜(そうざい)」(500円~)、2種類のアンズの実をブレンドした「料理長よしなりの究極杏仁(あんにん)豆腐」(300円)など、コースを含め約30種類をそろえる。

 「料理とお酒と音楽を楽しめる場をコンセプトに、いつでもふらっと立ち寄れるような気軽な雰囲気の店にしたい」と山田さん。「今後は知人の奏者を招き、ジャズを中心とした生演奏会を予定している。東京で活躍する奏者も呼びたい」と意気込む。

 営業時間は18時~翌1時。日曜定休。

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