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浜松・初生町にランチ限定のハンバーグ専門店 3つのハンバーグを食べ終わるタイミングで順に提供

自信あるハンバーグを一度試してほしいと話す店長の村松さん(右)とスタッフ

自信あるハンバーグを一度試してほしいと話す店長の村松さん(右)とスタッフ

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 居酒屋「こだわり産直卸 さんぼん」(浜松市北区初生町、TEL 053-489-3348)が9月17日、ランチタイムのみ屋号を変えて営業するハンバーグ専門店「参乃(さんの)ハンバーグ」をオープンした。

看板メニュー「参乃ハンバーグ定食」

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 東京や大阪、福岡など、県外の飲食店で15年ほど経験を重ねた店主の飯尾圭亮さんが、地元の浜松に戻り、2015(平成27)年に居酒屋としてオープンした同店。全国各地を渡り歩き築き上げてきたコネクションを生かし、独自ルートで仕入れる素材を使う。新型コロナ禍の影響で厳しい経営環境に置かれる中、テークアウトや自社スタッフでのデリバリー、キッチンカーでのイベント出店など、生き残りをかけ試行錯誤を繰り返している。

 居酒屋としてランチ営業をしたこともあったが、「夜と同じメニューを提供しても面白みがなかった。昼間から居酒屋料理を食べる需要も少なく長続きしなかった」と店長の村松敬哲さんは振り返る。同じ店舗内で営業するが、昼と夜で業態と屋号を変え、全く異なるメニューを提供する飲食店が都内で成功しているという情報を聞いた飯尾さん。居酒屋として培った調理技術と仕入れルート、店舗オペレーションのノウハウを生かしつつ、ランチ限定の別業態を検討。夜の居酒屋の営業はそのままに、昼はハンバーグ専門店として新たな屋号を付け、オープンにこぎ着けた。

 店舗面積は約15坪。席数はテーブル12席、カウンター9席で合計21席。店舗は石川県金沢市の茶屋街からインスピレーションを受けてデザイン。漆喰壁や格子窓を使い、古民家風の落ち着いた雰囲気に仕上げた。

 看板メニューの「参乃ハンバーグ定食」(1,200円)は、80グラムのハンバーグが3つと、ライス、みそ汁、千切りキャベツ、漬物が付く。米は、長野県の契約農家から仕入れるコシヒカリを使う。浜松産ブランド牛「三ケ日牛」を使い、店内で一つ一つ手こねし、素材本来のうま味を凝縮するように仕上げる。「焼きたての一番おいしい状態で食べてもらいたい」と考え、ハンバーグは1つずつ順に提供し、食べ終わった頃を見計らい、次のハンバーグを提供する。「手間はかかるが、次々にハンバーグが届く面白いスタイルにこだわった。常に店内を見渡し状況を把握する必要があるため、居酒屋として培ったオペレーションの力を生かせていると思う」と村松さん。カウンター越しで焼き上げる様子も披露し、ライブ感を演出。ハンバーグは、タマネギの甘味を感じるまろやかな味のハンバーグソースと岩塩で提供。刻んだレモンの果肉と果汁に唐辛子を入れた「唐辛子塩レモン」と、唐辛子を麹(こうじ)としょうゆに半年間漬け込んで作る「南蛮唐辛子のしょう油漬け」の2種類の自家製オリジナル薬味を使って味を変えて楽しむこともできる。

 肉と相性が良いというノンアルコールビール「生樽(たる)オールフリー」(300円)は、ビールサーバーで提供するため、瓶や缶にはないクリーミーな泡を楽しめるという。新しいスタイルとして、「ランチで乾杯」を提案する。

 居酒屋で提供するメニューも一部用意。2センチほどに厚く切った長野県産のハムを焼き上げた「信州ハムステーキ」(700円)のほか、昆布をベースにした自家製だしを使う「だし巻き卵」(500円)や、季節に合わせて使い分ける信州みそや赤みそをベースにする「みそ漬けクリームチーズ」(380円)などをそろえる。

 新型コロナウイルス対策として、来店時に手指消毒と検温を求める。スタッフは、出勤前の検温、マスク着用、手指消毒を義務化。店内は、空調設備を設置し窓を開け換気を徹底。飛まつ防止のため、カウンター席にはパーティションを設置する。

 居酒屋の常連客や、SNSで評判を聞き付けた客が多く訪れ、順調な滑り出しだという。「居酒屋らしく来店客とのコミュニケーションも大事にしたい」と村松さん。「他店にはないライブ感のあるスタイルで提供している。夜の居酒屋がついででやっている昼の店ではなく、こだわりの詰まった自信あるハンバーグなので、一度試してほしい」とも。

 営業時間は11時~14時(緊急事態宣言のため「こだわり産直卸さんぼん」は休業中)。

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