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浜松・宮口の日本料理店が日曜限定の甘味処出店 有機栽培静岡茶の抹茶提供

「かしこまらず気軽に来店してほしい」と話す、おかみの若尾裕未さん

「かしこまらず気軽に来店してほしい」と話す、おかみの若尾裕未さん

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 日本料理店「会席 碧AOI(あおい)」(浜松市浜北区宮口、TEL 053-582-2212)が1月9日、甘味所「茶庵 碧(ちゃあん あおい)」を始めた。

四季折々のモチーフで作りあげる上生菓子

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 和風旅館のような非日常を感じる空間を提供する日本料理店をコンセプトに、昨年4月にオープンした「会席 碧AOI」。庚申寺(こうしんじ)の門前町として栄えた趣ある町並みに立地し、地元産食材を使う会席料理を提供する。

 店舗運営が落ち着いてきたため、当初定休日だった日曜日に新しい事業を始めようと模索。市内に抹茶を提供する店が少ないと感じ、需要を見込んだ。併せて、甘味所であれば、主な顧客層より若い世代にも来店してもらえると考えた店主の若尾和雄さん。昨年8月の緊急事態宣言の影響による休業期間を有効活用し、掛川市や修善寺など、県内の日本茶を扱う店を巡り、日本茶や抹茶について学んだ。静岡茶と甘味を通して、心安らぐ時間を提供する店を目指し、オープンにこぎ着けた。

 店舗は約20坪。席数は、カウンター席4席、テーブル席20席の計24席。店内は木材やうぐいす色の壁紙で純和風にデザイン。生け花や茶香炉から広がる香りで、落ち着いた雰囲気を演出する。

 静岡県産の有機栽培の日本茶のみを仕入れて提供。水は、近隣の酒造会社「花の舞酒造」(浜北区)から提供してもらい、南アルプスの地下水をくみ上げて使う。「抹茶は苦いイメージがあると思うが、まろやかでうま味がある飲みやすいものを提供している」と若尾さん。

 甘味は、いずれも店内でたてたばかりの抹茶をセットにして提供。自家製のブリュレをキャラメリゼし、香りと甘みが強い静岡県産のイチゴ品種「きらぴ香」をのせて仕上げる「碧ブリュレセット」(1,100円)や、1937年(昭和11年)創業の和菓子店「杉野屋」(中区)の上生菓子に加え、イチゴをメレンゲで包み、カスタード風ソースをかける創作スイーツ「きらぴ香の淡雪卵」を添えた「上生菓子セット」(1,200円)を用意。このほか、店内で焼き上げたみたらしだんごの「お団子セット」(800円)や「あんみつセット」(1,000円)などをそろえる。

 新型コロナウイルスの対策として、入り口にアルコール消毒を設置。スタッフは、出勤前の検温とマスク着用、手指消毒を徹底。店内は、空気清浄機を設置し、30分ごとに窓を開放して換気を行う。

 オープン後は、SNSでの反響が大きく完売する日もあり、順調な滑り出しだという。「今後は、銀ダラの西京漬けやおむすびをセットにしたテークアウト専用の食事メニューも計画している」と若尾さん。「抹茶というと堅苦しいイメージがあるが、かしこまらず気軽に来店してほしい。コロナ禍でせっかくだからすてきな店に行きたいと考えた時に、選んでもらえるような店になれれば」とも。

 営業時間は日曜10時~15時。

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