遠州鉄道(浜松市中央区旭町)が6月25日、同社が所有する旧「ハートランドビル」(同市中央区田町)の改装を前に、内部を特別公開した。
旧「ハートランドビル」は鉄筋コンクリート造り3階建て。飲食店テナントビルとして1997(平成9)年に開業した。ビアホール「ハートランド」が入居し市民に親しまれていたが、コロナ禍のさなかの2021年に閉店。同社はオフィス機能を核に地域に開かれた施設とするよう、来年1月をめどにコンバージョン(用途転換)を進めている。
特別公開には、地元企業やメディア関係者約20人が参加。同社地域共創推進室長の太田貴久さんや改装に当たって企画・設計・デザインなどを手がける「コクヨ」(東京都港区)のデザイナー・関口貴文さんらがビルの歴史や改装後の活用構想を紹介した。
ビアホール「ハートランド」のバーカウンターやドーム形個室があった1階(約150坪)は中央の壁を撤去し、社員と地域の人たちが交流できる共創スペース(シェアラウンジ)とする。バーカウンターは再利用し、日中はカフェとして、夕方以降はバーとして、それぞれ活用できるようにするという。テーブル席や宴会場などがあった2階と3階は多様な働き方に対応したオフィス・エリアにする。その日の気分や作業内容に応じて自由に席を選んでもらうワークスタイル「フリーアドレス」を採用し、社内の垣根を越えてコミュニケーションできるようにするという。屋上には、業務の合間や終業後に身心をリセットできるようサウナを設置する。
1階の壁には、「たくさんの思い出ありがとう!」「遠鉄初のコンバージョン楽しく進めていきます!」など、長年親しんだビルへの哀惜の思いと今後の期待を込めたグループ社員メッセージが寄せ書きされている。太田室長は「『開かれた遠鉄』を象徴とする建物になる。地域の皆さんと一緒に魅力ある浜松を作っていきたい」と話す。