金管楽器の修理と中古販売店「Brass&Lux(ブラスアンドラックス)」(浜松市中央区海老塚)が6月1日、オープンした。
社長の田中啓介さんは富士市出身。中学、高校で吹奏楽部に所属し、高校卒業後は名古屋市内の楽器修理専門学校に進学した。「当時から浜松には、楽器の街というイメージを持っていた」(田中さん)こともあり、卒業後は浜松市内の楽器販売店に就職。金管楽器の修理を24年間担当した。
同店を退職した後は、楽器メーカーに約半年間勤務し、楽器製作に携わった。「修理とは全く異なる『作る』という作業に携わり、面白い経験をさせてもらった」と田中さん。製作に携わる職人の熱意に触れ、自身が長年続けてきた楽器修理の意義を改めて感じたことから、独立を決めたという。同店では、トランペット、トロンボーン、ホルン、ユーフォニウム、チューバの5種類の金管楽器を対象に、修理や調整、中古楽器の販売を行う。
店舗面積は約13坪。店内はダークブラウンの木目を基調とした落ち着いた雰囲気に仕上げた。修理スペースをオープンな造りにしたため、職人が楽器を修理する様子を来店客が間近で見られる。田中さんは「ハンマーを使って作業する様子など、人の手で楽器を直す姿を見てもらうことで、修理の大変さを知り、楽器を大切にすることにつなげてほしい」と話す。
修理では、へこみや変形の修正、内部の洗浄・クリーニング、楽器本来の性能を引き出すための精密調整などを行う。修理期間の短縮には力を入れており、状態を確認した上で即日見積もりを行い、軽微な修理はその場で対応する場合もある。修理内容や交換部品の在庫状況によっては、通常1カ月ほどかかる修理を当日や翌日に仕上げることもあるという。「自分の楽器で演奏したい人にとって、手元から離れる期間は短い方がいい。特に学生は、楽器が使えないと練習できなくなってしまうため、一日でも早く返せるようにしている」と田中さん。
中古楽器は、仕入れた状態のまま販売せず、不具合のある部分を修理・調整してから販売する。新品楽器の価格が上昇し、中古市場でも品薄が続く中、自分の楽器を持ちたい学生や保護者に選択肢を提供する。
田中さんは「地元の方に、楽器の『かかりつけ』として選んでもらえる店を目指したい。ほかの店で修理を断られてしまった楽器にも対応できるので、まずは相談してほしい」と話す。
営業時間は10時~19時。水曜定休。