学ぶ・知る

浜松・蜆塚公園内の施設を内部公開 解体前に、歴史振り返る

鈴木一有館長(右)と鈴木京太郎さん(左)

鈴木一有館長(右)と鈴木京太郎さん(左)

 浜松市博物館(浜松市中央区蜆塚)と隣接する蜆塚公園の2カ所で9月19日、講座と見学会「旧浜松市立郷土博物館蜆塚分館(陳列館・収蔵庫)を巡る」が開催された。

「陳列館」内部を見る参加者

[広告]

 蜆塚公園内にある国指定史跡「蜆塚遺跡」は、縄文時代後期から晩期の集落跡で、隣接地に現在の浜松市博物館がある。公園内の鉄筋コンクリート造りの「収蔵庫」「陳列館」は、浜松城内にあった市立郷土博物館の関連施設として整備された。市立郷土博物館は浜松市博物館の前身に当たる。

 収蔵庫は1960(昭和35)年、陳列館は1964(昭和39)年にそれぞれ完成。陳列館は1979(昭和54)年に浜松市博物館が開館するまで展示施設として使われた後も体験学習などに活用されてきた。いずれも蜆塚遺跡の再整備に伴い、11月ごろから撤去される予定。縄文時代の集落景観を再現することなどが目的で、解体を前に浜松市博物館の歴史を振り返り、2つの建物への理解を深めてもらおうと今回の講座と見学会を企画した。

 前半は鈴木一有館長が講座を行い、資料や図面と共に蜆塚遺跡や収蔵庫、陳列館の歩みを紹介した。建設当時の写真やポスターも取り上げ、収蔵庫の完成時に開かれた記念展には2カ月間で約1万人が、陳列館の完成時の記念展には20日間で約7000人が、それぞれ訪れたという当時の記録を振り返った。

 後半は蜆塚公園へ移動し、鈴木京太郎学芸員の案内で建物を見学した。収蔵庫は湿気を防ぐため高床式の構造で、出土品を収める施設であることから窓を設けていない。陳列館には、昭和中期の居住空間が残る住み込みの管理人室や、蜆塚遺跡を見渡せる2階の展望室がある。参加者からは「小学校時代、初めての遠足先が陳列館だった。人骨の展示に驚いた」という声も聞かれた。

 翌20日には収蔵庫と陳列館の最後の内部公開が、見学のみで行われた。

 10月末までは、蜆塚公園内で外観のみ見ることができる。入園無料。鈴木館長は「貴重な建物を見る最後のチャンスなので、外観だけでもご覧いただければ」と話す。

 現博物館のコンコースでは、建物の現役時代を写真や資料で振り返るコーナー展示「ありがとう陳列館」を10月4日まで開催している。開館時間は9時~17時。月曜(休日の場合は開館)、祝日の翌日休館。観覧料は、大人=310円、高校生=150円、中学生以下・70歳以上=無料。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
ALL