プレスリリース

路線バス・鉄道の安全思想を海へ。レゾナント・システムズと千鳥観光汽船、小型旅客船の「安全DXモデル」を共同構築

リリース発行企業:株式会社浜友E.F.

情報提供:


導入船舶:第一伊豆丸

株式会社レゾナント・システムズ(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:石塚 利之、以下「レゾナント・システムズ」)と株式会社千鳥観光汽船(本社:静岡県沼津市、代表取締役社長:後藤 武彦、以下「千鳥観光汽船」)とは、路線バス・鉄道分野で長年培われたGPS測位技術と自動音声放送技術を小型旅客船向けに応用し、「GPS連動型速度超過警告システム」「GPS位置情報連動・自動安全放送システム」「非常ボタン連動・緊急一斉放送システム」を共同で構築しました。
本システムは、令和8年7月18日より運航を再開する沼津港遊覧クルーズ「第1伊豆丸」に導入されます。
両社は、本取り組みを単なる設備導入ではなく、路線バス・鉄道で培われた位置情報・音声案内技術を船舶向けに再設計するとともに、運航データの活用、教育、検証、継続的改善までを一体化した「小型旅客船の安全DXモデル」として位置付けています。
これは、人・設備・組織が相互に連携し、安全性を継続的に高めていく新たな安全マネジメントの実現を目指す取り組みです。

■ 開発の背景

近年、公共交通機関には、より高度な安全管理体制の構築が求められています。
路線バスや鉄道では、GPSによる運行支援、自動音声放送、運行データの活用など、デジタル技術を活用した安全管理が広く普及しています。
一方、小型旅客船では、乗組員の知識・経験・技能による安全確保が中心であり、デジタル技術を活用した安全支援の導入は限定的でした。
千鳥観光汽船では、安全管理体制の抜本的な見直しを進める中で、「人的要因を含む様々なリスクの備えが重要である」という考え方に基づき、人・設備・組織が相互に補完し合う多重防護型の安全管理体制の構築を推進しています。
そこで、公共交通システム分野で豊富な実績を有するレゾナント・システムズと共同で、路線バス・鉄道で培われた安全思想を小型旅客船へ展開する新たな取り組みを開始しました。

■ 路線バス・鉄道の安全技術を船舶へ展開

今回共同構築したシステムは、鉄道・路線バスで長年運用されてきたGPS測位技術、自動音声放送技術および非常放送の考え方を、小型旅客船の運航環境に合わせて最適化したものです。

1. GPS連動型速度超過警告システム
港内を速度管理エリアとして設定し、GPSにより船舶位置と速度を常時監視します。
設定速度を超過した場合には操舵室へ警報音と画面表示で注意喚起を行い、乗組員による適切な速度管理を支援します。

GPS連動オート放送システム FC-8000/TFD-9000音声合成装置を2系統搭載

2. GPS位置情報連動・自動安全放送システム
GPS位置情報を活用し、離着岸時などの安全確認ポイントで、
「着岸までお席にお座りいただき、手すりにおつかまりください。」
などの安全アナウンスを自動で放送します。
これにより、お客様への注意喚起を適切なタイミングで実施するとともに、乗組員の負担軽減にもつながります。

GPS連動オート放送システム 画面(画像はイメージです)


3. 非常ボタン連動・緊急一斉放送システム
今回の共同構築では、鉄道車両など公共交通機関で培われた非常放送の仕組みを小型旅客船へ応用しました。
船内に設置した非常ボタンを操作すると、
・87dBの警報音
・「危険です。お近くの手すりや座席につかまってください。」
・「乗務員の案内があるまで、その場でお待ちください。」
などの緊急アナウンスを船内およびデッキへ一斉放送します。
これにより、緊急時においても迅速な情報伝達を行うとともに、乗組員は操船や避難誘導に専念できる環境づくりを支援します。

緊急非情放送システム(よびかけ君)

■ 小型旅客船の「安全DXモデル」

千鳥観光汽船では、今回導入したシステムに加え、
- シップレコーダーによる運航状況の記録・検証
- アイトラッキング(視線解析)を活用した科学的操船教育
- グループ旅客船事業者による定期的な外部監査
- 継続的な安全教育・訓練

を組み合わせ、人・設備・組織が相互に補完する安全マネジメントを推進しています。
さらに、GPSによる位置・速度情報、自動放送、映像記録、教育データなどを安全管理へ継続的に活用し、現場で得られた知見を教育・運航管理・設備改善へ反映するPDCAサイクルを構築しています。
設備を導入して終わりではなく、データを活用しながら安全性を継続的に高める仕組みであることが、本取り組みの大きな特徴です。

■ 今後の展望

両社は今回の共同構築を第一歩と位置付けています。
今後は、運航データのさらなる活用やAIなど新たなデジタル技術との連携も視野に入れ、小型旅客船向け安全支援システムの高度化を検討してまいります。
また、今回得られた知見を活用し、小型旅客船業界における安全管理の高度化やDX推進へ貢献するとともに、公共交通全体の安全文化の発展に寄与することを目指します。

■ コメント

株式会社レゾナント・システムズ
代表取締役社長 石塚 利之
「当社が公共交通分野で培ってきたGPS測位技術や音声案内技術を、小型旅客船という新たなフィールドへ展開できたことを大変意義深く感じています。今回の共同構築を通じて、公共交通における安全DXの可能性をさらに広げ、安全で安心な移動サービスの実現へ貢献してまいります。」

株式会社千鳥観光汽船
代表取締役社長 後藤 武彦
「安全は旅客船事業の原点です。今回の共同構築では、路線バス・鉄道で培われた安全思想を海上交通へ展開し、人の経験だけに依存しない安全管理体制づくりを進めました。今後もデータに基づく継続的な改善を重ね、お客様に安心してご利用いただける運航体制の確立に取り組んでまいります。」

■ 本取り組みのポイント

- 路線バス・鉄道で培われたGPS測位技術・自動放送技術・非常放送の仕組みを小型旅客船へ展開
- GPS速度管理・自動安全放送・非常放送を統合した安全支援システムを共同構築
- 運航データ・映像・教育を連携させた「安全DXモデル」を推進
- 人・設備・組織が連携する多重防護型の安全マネジメントを実現
- データを活用した継続的改善(PDCA)により、安全文化の定着を目指す
- 小型旅客船業界における安全管理の高度化とDX推進への展開を目指す

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