浜松の現代アーティスト・さくまらんさん、浜松・天神のギャラリーで個展

海外で好評を得た作品26点を展示

海外で好評を得た作品26点を展示

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 浜松・天神の天神蔵ギャラリー(浜松市中区天神町、TEL 053-461-6145)で現在、アーティストさくまらんさんの個展「さくまらんARETWORK」が開催されている。

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 さくまさんは西区大人見で活動をしている現代アートのアーティスト。もともと「書」を書いていたさくまさんだが、前衛書に転向し制作を続けていた。しかし、その世界に疑問を持ち、しばらく描けない時期が続いたという。その後、いくつかのスランプを乗り越え、現在の作風が海外でも評価されるようになり、ART EXPO「南フランス国際アートフェア」などにも参加した。2008年「第9回日本・フランス現代美術世界展」では優秀賞を受賞している。

 作品は絵と文字による絵画作品。さくまさんは「作品を作るときは音楽や映像、映画などにインスピレーションを受けることが多い。制作時は音楽を聴き、音楽のリズムで筆のタッチを創造する。すると次第に音が聞こえなくなり自分の世界に入り込んでいく。その時、自分は女優であり、オーケストラの指揮者であり、ミュージカルをしているような気分になる。音があり、人物が登場しワクワクする。喜怒哀楽はすべて作品の一部になり、一筆、絵の具のにじみ、紙の破れ一つも作品となっていく」とさくまさん。

 同ギャラリーでの個展は2回目。今回の個展ではART EXPO「南フランス国際アートフェア」で好評を得た作品を中心に26点を展示。2005年発行のポストカード本「アメージンググレース」(750円)の展示販売も行う。

 さくまさんは「日本のアートは作家の肩書きが先行し、それが評価となることが多い。それが嫌で、アートに理解の深い海外で作品を発表することが多かった。しかし、ある時、自分の地元での活動を聞かれ『ハッ』とした。地元での活動をしなければと思った。浜松は産業の街で生活色が強く文化・芸術が育たないとあきらめていたころもあった。しかし今は、産業の街こそ、働く人にアートは必要だと思う。その渇いた街をアートで潤し命を吹き込みたい」と意気込む。

 「アートは命を吹き込む大切なポジション。美しくかっこいい、最高にこっけいなアートを目指したい。作品は見る人、時、感情によってさまざまな見え方をするので、自由に感じてもらえれば」とさくまさん。初めて触れたアートは母親の着物だということから「今後は着物を作ってみたい」とも。

 開催時間は10時30分~17時30分(最終日は17時まで)。7月5日まで。

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