食べる

浜松・宮口に日本料理店 旅館のような非日常を感じる空間を提供したいと開業

多くの来店に期待する、店主の若尾和雄さんと女将の裕未さん

多くの来店に期待する、店主の若尾和雄さんと女将の裕未さん

  • 91

  •  

 日本料理店「会席 碧AOI(あおい)」(浜松市浜北区宮口、TEL053-582-2212)が4月1日、オープンした。

ゆったりとした空間で楽しむ会席膳

[広告]

 店主の若尾和雄さんは、フレンチやイタリアン、ホテルなどで25年ほど料理人として経験を重ね、いつか自身の店を持ちたいと考えてきた。自身が日本食と旅館への旅行が好きなため、和風旅館のように落ち着いて過ごすことができ、非日常を感じる空間を提供する日本料理店を作りたいと考え、開業を決意。庚申寺(こうしんじ)の門前街として栄えた雰囲気を今も残す、趣ある町並みの同所にほれ込み、オープンにこぎ着けた。

 店舗は約20坪。カウンター4席、テーブル20席の計24席。入店すると、華やかな生け花と茶香炉から広がる香りが客を迎える。木の素材やうぐいす色の壁紙で純和風にデザインし、和風旅館のような落ち着いた空間が広がる。

 店主自らが収集したこだわりの器を使い食事を彩る。朝食メニューとして、「朝食会席膳」(2,000円)を用意。隣接する「花の舞酒造」(浜北区宮口)から仕入れた酒かすを使い焼き上げる「銀鮭(ざけ)の粕(かす)漬け焼き」や、クコの実・山芋・ショウガが入る「地鶏の薬膳粥(がゆ)」などを中心に、計14品の会席料理として提供する。

 昼食メニューは、「蛍イカの共和(あ)え」「白魚の茶碗(わん)蒸し」「季節のお造り」など、約15品が並ぶ会席膳を3種類用意する。メインに湯豆腐を用意する「湯豆腐会席膳」(2,500円)は、地元都田の絹豆腐の優しい喉越しが特徴。「春野豚のせいろ蒸し会席膳」(2,800円)は、春野産の豚肉と地場野菜を蒸し上げうま味を引き出し、自家製のたれと合わせて楽しむ。「峯野牛しゃぶしゃぶ会席」(3,200円)は、肉のサシと赤みのバランスが良くうま味の強い地元ブランド牛「峯野牛」を使う。

 新型コロナウイルスの対策として、入り口にアルコール消毒を設置。スタッフは、出勤前の検温とマスク着用、手指消毒を徹底。店内は、空気清浄機を設置し、30分ごとに窓を開放して換気を行う。

 来店客は、情緒のある街の落ち着いた日本料理店でゆっくりと食事を楽しんでいる。「一つ一つ丁寧に作られた日本料理がおいしい」「こだわりを感じる器がすてき」という声が届いているという。

 若尾さんは「コロナ禍でデリバリー業態の店舗が増えているが、店に足を運ぶことで、食事と合わせて店の空間を楽しむことを付加価値として提供している。来店客に寄り添い、コミュニケーションを大切にしていきたい」と話す。県外出身のおかみの若尾裕未さんは「浜松に来て、海や山、川などの多くの魅力にあふれていることに驚いた。この魅力を他の街の方にも発信できるような店を目指したい」と話す。

 営業時間は8時30分~15時。日曜、月曜定休。

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース