オンラインのサンバイベント「浜松カップ『フェスタ・サンバ 2021』」が12月の開催に向け、全国のサンバチームと浜松市民を対象にしたダンス動画の募集を開始した。

　浜松市や浜松国際交流協会、浜松まちなかにぎわい協議会などで構成する「浜松カップ『フェスタ・サンバ 』実行委員会」が主催する同イベント。全国最多のブラジル人が在住する同市の特徴を生かし、ブラジル関係団体等との協働により、サンバを通した日本人と外国人の市民交流促進を図るため、2003（平成15）年からスタート。例年は、中心市街地の鍛冶町通りを舞台にサンバパレートなどを行っていたが、昨年は新型コロナ禍の影響のため中止。2年連続の中止は避けたいと考え、今年はオンラインでの開催にこぎ着けた。

　全国のサンバチームからダンス動画を募集し、パフォーマンスを競い合う「浜松カップ『フェスタ・サンバ』ウェブコンテスト」と、市民から募集した動画を編集して1つの動画にまとめる「浜松サンバ・ウェブフェスティバル」の2つの企画で構成。「浜松カップ『フェスタ・サンバ』ウェブコンテスト」は、全国のサンバチームから募集したパフォーマンス動画をホームページに掲出することで、多文化共生に取り組む同市を全国に発信。例年はパレードでダンスパフォーマンスを披露するが、今年は動画を用いた企画のため、ダンス以外の内容も充実。衣装や曲の紹介、ダンステーマの解説などを組み込み、サンバについてより理解を深められるように構成した動画に仕上げる。実行委員会による審査と、市民によるホームページ上からの投票により総合的に判断し、入賞者を選定。12月に結果発表を予定する。

　「浜松サンバ・ウェブフェスティバル」は、従来のライブパフォーマンスを見ることができない代わりに、オンラインでもサンバを体感できる企画を模索し考案。課題曲のリズムに合わせて踊り、録画した動画を市民から募集。公式 LINE アカウントに「友だち」登録することで投稿でき、集まったサンバ動画をつないで1つの動画に編集し、12月頃にホームページで公開する。サンバの初心者も参加できるように配慮し、浜松のサンバチーム「ブラジリダージ」によるサンバ入門動画をホームページ上で紹介。動画を見ることでサンバの基本ステップを学ぶことができる。

　募集の告知から間もないため、今後の応募に期待する。浜松市国際課の石黒雄資さんは「例年とは違う開催方法だが、オンラインならではの企画を用意している。サンバを通して、国籍問わず人と人とがかかわり、異文化に触れることで、楽しんでもらえればうれしい」と話す。

　申し込みは11月7日まで。ホームページから応募できる。