有楽街のダイニングバー「チルウッド」(浜松市中央区肴町、TEL 053-523-7377)が9月1日、オープン10周年を迎えた。
店主の清水敬祐さんは浜松市出身。高校卒業後、専門学校で自動車整備を学んだ。その後、名古屋市の自動車整備会社に勤務したが、当時アルバイトをしていたバーのマスターに憧れ、飲食の道へ飛び込んだ。日本料理店を経て、系列のダイニングバーで料理やバーテンダーの技術を学び、30歳を前に地元・浜松に戻った。
浜松ではイタリアンレストランで料理長兼店長を6年間務めたが、来店客と近い距離で接することができる自分らしい店を持ちたいと独立を決意。2016(平成28)年9月1日、チルウッドをオープンした。酒離れが進む中、若い世代にも酒やバーの文化を伝えたいという思いもあったという。
出店場所には、「新しい出会い」に期待し、人通りが多い有楽街沿いを選んだ。通りすがりで来店したことをきっかけに今でも常連客として通う人は多いという。コロナ禍では営業できない時期もあった。当時を振り返り、清水さんは「わざわざ足を運び、応援してくれた人には感謝しかない。店を開けて営業できるありがたさを改めて感じた」と振り返る。
バースタイルの同店だが料理にも力を入れ、全て清水さん自身が手がける。料理だけでも酒だけでも楽しめる店として、一人客からグループまで幅広い客層の人気を集めてきた。
節目の年を迎え、9月27日には「新川モール」で10周年記念イベント「伝-DEN-」を開催する。開催時間は10時~17時。コンセプトは「浜松の『これから』を伝える一日」。この10年間に知り合った飲食店やクリエーターらに清水さんが声をかけ、食や音楽、アートなどを組み合わせて企画した。「子どもから大人までが一日楽しめるイベント。子どもたちには浜松の魅力を伝えたい。ここで体験したことが頭の片隅に残り、やりたいことやなりたいものなど将来につなげてくれたら」と期待を寄せる。
当日開くワークショップでは、ダイニングバー「BASE」の塗り絵Tシャツ作りや、グラフィックデザイナー「MOL(モル)」のステッカー作り、塗装会社「Y's paint works」の自動車へのペイント体験などを用意する。チルウッドは、シェーカーを使ったバーテンダー体験を企画。ミックスジュース作りを行う。
飲食ブースには、「ララカレー」のカレー、「百合音」のかき氷、「THE SMOKE CLUB&SMASH BOYS」のスペアリブなどが並ぶ。このほか、和太鼓演奏やダンススクール「RIMIX SPACE」によるダンスなどのステージイベントを行うほか、グラフィックアートやバイクアートを展示する。
「10年続けてこられたのはお客さまのおかげ。オンラインでの交流が普及する中でも、これからも人と人が直接接する場所でありたい」と清水さん。「おいしいものは人を笑顔にする。料理人としてもバーテンダーとしても精進して、これを追求していきたい」と意欲を見せる。
同店の営業時間は18時~翌2時(金・土曜=翌3時まで)。日曜定休。