衣食住の複合施設「乎那の邑 美と善（おなのむら びとぜん）」（浜松市浜名区三ケ日町下尾奈、TEL 053-543-7596）が7月29日、ソフトクリーム「オーガニック三ケ日みかんソフト」の販売を始めた。

「自然との調和」をテーマにした複合施設「乎那の邑 美と善（おなのむら びとぜん）」

　1885（明治18）年創業の老舗菓子店「入河屋」（三ケ日町）が運営する同施設。「自然との調和を大切にした食・衣・住の空間」をテーマに、古民家をリノベーションして昨年10月にオープンした。「体に良く環境に負荷のかからない物を作り、生産者など当社と関わる人を応援したいという思いがあった」と社長の松嵜（まつざき）善治郎さん。農薬や化学肥料、除草剤を使わない「自然栽培」のミカンを地元農家から直接仕入れ、ソフトクリームにした。

　滑らかなシャーベットのような口触りで、脂肪分を含まないためさっぱりとした味わいに仕上がった。農薬を使わないため外皮もペースト状にして使う。試作を重ねる中で、完熟ミカンに加えて酸味とフレッシュな風味を感じる「青みかん」を合わせることにした。摘果されるミカン「青みかん」を材料にすることで、廃棄資源の利用にもつなげる。砂糖も認証を受けたオーガニックシュガーのみを使う。

　同日に、できる限り農薬を使わず栽培した地元産イチゴを使った「イチゴミルクソフト」の販売も始めた。イチゴ本来の香りが広がる「昔なつかしい味」に仕上げたという。

　松嵜さんは「環境が良くなれば生き物や植物が育ち、人も住みやすい良い循環が生まれる。その実現に向けて役に立てるような施設にしていきたい」と話す。

　価格は各660円。同施設の営業時間は11時～16時。水曜・木曜定休。