「スターバックスコーヒージャパン」（東京都）が11月14日、天竜杉を使うコーヒーカップセット「JIMOTO Made（ジモトメード）天竜杉スリーブ付カップ」の販売を始めた。

　2015（平成27）年に発足した企画「JIMOTO Made」。店舗のある地域の素材や伝統工芸などの地元産業を取り入れて開発し、エリア限定で販売する。今回はその第15弾で、静岡県内では初。天竜杉を使うカップカバー「スリーブ」と浜松をモチーフにデザインした特製カップをセット販売する。

　スリーブは、地元製材会社「永田木材」（北区）が、樹齢80年以上の天竜杉を選び抜き、天然乾燥してから加工。浜名湖畔のオーダー家具店「ak-design黒田家具工房」（西区）の職人が手作業で製作した。天竜杉は、根曲がりが少なくまっすぐに成長し、年輪の詰まった木目とやわらかい肌触りが特徴。手に取った時にぬくもりを感じられるよう20角柱にデザインした。使い込むうち手触りや色などの経年変化も楽しめるという。

　セットの白いカップは陶器製。天竜川の荒波や市の鳥のウグイス、ミカンの花などの浜松にまつわるデザインに、スターバックスを象徴するコーヒーの花も描いた。

　永田木材の永田琢也社長は「木目が全て違うため、世界に1つしかないカップ。長く大切に使ってもらえたら」と話す。

　10日の商品発表会で説明を受けた鈴木康友市長は「材質が良くぬくもりを感じる。天竜杉の魅力が広がるシンボリックなものになれば」と話した。

　価格は1万1,150円。カップの容量は237ミリリットル。ザザシティ浜松店、イオンモール志都呂店など市内13店で販売する。